読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

久保清隆のブログ

ライフハック、健康、旅行など、役立つ情報を書きます。

ナンバーワン企業の法則の要約:世界を代表する企業になるための経営手法

ナンバーワン企業の法則―勝者が選んだポジショニング (日経ビジネス人文庫)

ナンバーワン企業の法則―勝者が選んだポジショニング (日経ビジネス人文庫)

内容を要約した。

概要

今の時代、どんな企業でも、全ての人に全てのことを与えようとしては成功できない。成功するには、その企業だけが市場に提供できる独特の価値を発見しなくてはならない。ウォルマート、NIKE、SONY、ジョンソン&ジョンソン、IBMなど、世界的に大成功を収めた会社には、ある共通点がある。それは、ビジネスの焦点をある1つの価値基準に特化したこと、その分野でナンバーワンになったこと、その地位を維持してきたことである。
企業が市場を支配し、その地位を維持しようとするならば、以下を行う必要がある。

  1. どのような価値を顧客に提供していくかを決める
  2. コアコンピタンスが何であるかを見定める
  3. 仕事をやりぬくのに必要なオペレーティングモデルを形成していく

本書では、ナンバーワン企業になるためのプロセスが具体的に記載されており、まとめると以下のようになる。

  • ナンバーワン企業が重要と考える3つのコンセプト
  • ナンバーワン企業は顧客にどのような価値を提供しているのか
  • どのようにしてその価値を追求し、トップになったのか
  • なぜ1つの価値に絞る必要があるのか

ナンバーワン企業が重要と考える3つのコンセプト

ナンバーワン企業を目指すには、まずナンバーワン企業が絶対的に重要とみなす3つのコンセプトを理解する必要がある。

価値理念
  • 会社がある特定の価値(価格、品質、効率、選択、便宜性、その他諸々)の組合せを提供することを、暗黙のうちに顧客に約束する。
  • この特定の価値は、相手をひきつける比類なきものでなければならない。
オペレーティングモデル
  • オペレーティングモデルとは、価値理念を提供するための仕組み(システム、機構、環境など)のことで、以下の4つの要素からなる。
    • 作業プロセス:顧客に価値を提供するまでの作業プロセス。
    • 経営システム:管理システム。最も重要な事を計測し、それに応じた報酬を出せるように設計。会社が具体的に何を成功と見るのかの定義を従業員に教え込む。
    • ビジネス構造:組織形態のこと。会社の機構をうまく微調整して、価値を生み出すにあたって差をつけることのできる人々に権限を持たせる。
    • 企業文化(社風):何を重視するか。
  • これらすべてがある種の卓越した価値を生み出すように一体化されている。
  • 偉大な企業とそうでない企業の違いは、このオペレーティングモデルの精巧性と一貫性にある。
価値基準
  • 価値理念とオペレーティングモデル(価値を提供するための仕組み)の組み合わせを価値基準と呼ぶ。
  • 価値基準=価値理念+オペレーティングモデル
  • 価値基準には、3つの望ましいやり方がある。
    • オペレーショナルエクセレンス
    • プロダクトリーダー
    • カスタマーインティマシー
  • 成功した企業は、その企業の強みを考慮して、上述の3つの価値基準の中から1つを選び、それを追求している。
  • この3つは、そのいずれもがそれぞれ別の顧客価値を生み出す。
価値基準 オペレーショナルエクセレンス プロダクトリーダー カスタマーインティマシー
一般的な戦略 低コスト 差別化 顧客との関係性
ビジネスモデルの焦点 オペレーション基盤 プロダクト革新 顧客インターフェース
戦略の方向性 効率性 創造性 有効性
重要な成功要因 規模の経済 スピードの経済 範囲の経済

ナンバーワン企業は顧客にどのような価値を提供しているのか

  • 自社(社風や強みなど)とその市場についての幅広い調査と分析の結果を元に、上述の3つの価値基準の中から最も合う価値基準を選択する。思いつきで選択するのではない。
  • 価値基準の選択は、その会社のその後の計画や意思決定に影響を与え、社風から社会的な姿勢に至るまで、組織全体のカラーを決める。価値基準の選択とそれに伴う基礎的なオペレーティングモデルの選択は、企業の性格そのものを定義することになる。
オペレーショナルエクセレンス(経営実務面での卓越性)
  • 顧客に提示する価値理念
    • 極めて単純、低価格、面倒のいらないサービス
    • 市場で平均的な製品を最良の価格で、面倒が最も少なくて済む形で提供する。
  • オペレーティングモデル
    • 作業プロセス:最終需要者までの一貫した製品供給。
    • ビジネス構造:中枢の頭脳集団を中央の本社に据え、そこで標準的な作業を洗練化するとともに、資本集約的資産の取得と使用の決定を下せるようにする。
    • 経営システム:一貫性のある、信頼できる、高スピードの取引の姿勢に焦点を当てた管理システム。
    • 社風:無駄を嫌い、効率を重んじる。
  • ターゲット
    • もっぱら最低の総コストですませたい人。
  • 企業の例
    • ウォルマート
      • 飾り物一切なしの大量小売方式。
      • 「常に低価格、常に、常に」。
    • プライス・コストコ
      • 商品の選択範囲は多くないため選ぶ時間が少なくて済む
      • 消費者の立場から商品価値を審査し、最良の価値があると思うものを選びぬいて買い付けている
      • 大量仕入れにより卸値を安くし、顧客へ低価格で商品を提供
      • 何度でも繰り返して来たくなるように、店内には新商品がいつも揃っている。
    • デル・コンピュータ
      • パソコンを品質を落とさず簡単かつ安価に提供
      • 製品そのものではなく、配送システムを改善し低価格を実現
プロダクトリーダー
  • 顧客に提示する価値理念
    • 最良の製品
    • 価格ではなく、製品の性能で競争する。
  • オペレーティングモデル
    • 作業プロセス:焦点は、発明、製品開発、マーケット発掘に。
    • ビジネス構造:資源の再振り分けを迅速に行えるように、ゆるい編成で、問題・目的別に特別班をつくり、かついつでも変更可能で流動的な体制。
    • 経営システム:結果重視。新製品の成功を正当に評価し、それに十分な報酬を与える。そこに到達するために必要な実験を罰しない。
    • 社風:個人の想像力、才能、型にはまらない思考、将来を創造したいという欲求にかられた心構えを刺激、育成。
  • その他特徴
    • アイディアをすぐに商品化するスピードを重んじる体制(官僚主義を徹底排除)
    • 性能の限界をとことんまで追求する製品の提供に専念する。
    • 常に、製品サイクルが一巡するたびに、製品を革新し続ける。
  • ターゲット
    • 製品の性能や特殊性を価値の中枢的要素であるとみなす人。
  • 企業の例
    • インテル
      • コンピュータチップ
    • ナイキ
      • 運動靴
    • ジョンソン&ジョンソン
      • 新しいアイディアをすぐに持ち込み、すぐに開発し、改良策を模索
      • コンタクトレンズで成功
カスタマーインティマシー(顧客との親密性を徹底的に追求すること)
  • 顧客に提示する価値理念
    • あなたとあなたの必要とするものすべての面倒をみて差し上げます
    • あなたに最良の総合的な解決策をお持ちします
  • オペレーティングモデル
    • 作業プロセス:核となるプロセスは、解決策の推進(顧客に何がいま本当に必要なのかをわからせるよう手助けすること)、結果管理(解決策がうまく実行されるよう見守ること)、関係維持管理の三段階。
    • ビジネス構造:決定権限を顧客に密着している従業員に委任する形に。
    • 経営システム:十分に手なづけた顧客によい結果がうまれてくるよう舵取りできるものに。
    • 社風:一般的解決策より個別、具体的な解決策を重んじ、強くて長続きする顧客リレーションシップを繁栄の基礎とする。
  • その他特徴
    • 市場が欲するものではなく、特定の顧客が欲するものの提供に焦点を当てる。
    • 一回だけの取引を求めず、顧客とのリレーションシップを育成する。
    • 顧客と親密な関係を保ち、顧客の真のニーズを正確、確実に手に入れ、独特のニーズを満たすことに特化する。
    • 顧客に最良の解決策を提示することをモットーとし、顧客が買ういかなる製品についても、そこから最高の結果、価値を与えるために必要な総合的な解決策を提供する。
    • 顧客の高まる一方の期待感に先回りしている。
  • ターゲット
    • 人間らしいサービスや助言に大きな価値を認める人。
  • 企業の例
    • ホームデポ
      • 顧客との関係をうまく作り上げた。
      • リピートしてもらうことで十分に採算が合う。
    • IBM(1960〜1970年代の)
      • 気楽な友人のような存在。
      • 問題が何で、どうすれば解決に役立つか、担当者の上司によく思われる方法を心得ていた。
      • トップ教育講座を開き、技術についての経営幹部の理解を深めさせる手伝いをした。

ナンバーワン企業はどのようにしてその価値を追求し、トップになったのか

価値基準を磨くには、4つのルールがある。

1.ある特定の価値で卓越することにより、市場で最良の売り物を提供する
  • まず、1つの価値基準を提示する。
    • 上記の3つの価値基準全てにおいてトップに立つ必要はなく、ただ一点においてトップになればよい。
    • 顧客は各種の価値を識別する能力を持っていて、一般的には全ての価値を要求しない。
2.他の価値理念でも並みの水準は保つ
  • いかなる価値の提供を選択しようと、他の価値でもそれなりの水準は維持する必要がある。
    • 他の価値で水準を落としてしまうと、売りにしている価値の魅力を台無しにしてしまう。
    • どんなに低価格の商品を出しても、品質やサービスが標準以下では、顧客に冷たくあしらわれる。
3.常に価値を高めることにより、市場を支配する
  • 価値の水準が上がるにつれて、顧客の期待感はさらに高まっていく。
  • 1つの価値理念においてトップであり続けるためには、今日の最良製品、最良価格、最良の総合的な解決策を提供するだけでは足りない。明日もその次の日も最良のものを提供する能力を持たなければならない。
4.比類なき価値を提供できる、洗練されたオペレーティングモデルを構築する
  • オペレーティングモデル(価値を提供する仕組み)は、顧客の期待感を高め、再始動させるための鍵になる。
  • オペレーティングモデルを改善することは、競争相手の提供するものの魅力を薄れさせるだけでなく、ときには競争相手の価値理念を色あせたものにし、その地位までも粉砕することができる。

なぜ1つの価値基準に絞るのか

価値基準を一つに絞れないという経営者によく出会う。彼らは、「当社は3つの価値基準の全てに合格している」と胸をはる。しかし、こういう企業をよくみると、何も抜き出るものはなく、全てが平凡な成績しかあげていない。こうした企業は、卓越した地位に達するための道を歩んでいない。だからトップになることを期待してはいけない。
異なる顧客は、異なる種類の価値を買う。あらゆる次元で一番になろうとしてもできない以上、顧客を選別し、自社の価値の焦点を絞り込むほかない。また価値の水準があがるにつれて、顧客の期待度も高まっていく。ならば、その先を行くことによってのみ、常に先頭に立つことができる。このような比類なき価値をつくるには、その種の価値だけに全霊を注ぐ卓越したオペレーティングモデルが必要となる。
1つの価値基準に集中しないことは、以下のことを意味する。

  • 支離滅裂状態になること
  • 優先順位を決める目安が欠けていること
  • 1つの価値理念に焦点を当てている他の企業に負けてしまうこと
  • 経営面に複雑さをもたらし、顧客を相手にビジネスをするのではなく、自分自身を相手にすること

1つの価値基準を選ぶことは勝利の選択である。
企業が価値基準を1つ選択し、追求するようになると、そこで競争相手との類似性が消える。

自社のビジョンを明確にし、強みを把握し、それに見合う価値基準を3つの価値基準の中から選択し、集中することが、世界を代表する企業になることにつながる。



────────────────────────


twitter@kbkt:IT系の最新情報やライフハック情報についてのつぶやき。
久保清隆 facebook
にほんブログ村 サラリーマン日記ブログ 戦うサラリーマンへ 人気ブログランキングへ


◆◆このブログのサイトマップへ◆◆