久保清隆のブログ

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ブロガー必見!新世紀メディア論

新世紀メディア論-新聞・雑誌が死ぬ前に

新世紀メディア論-新聞・雑誌が死ぬ前に

インターネット登場以前からコンテンツ製作に携わり、雑誌「ワイアード」「サイゾー」、ウェブの人気媒体「ギズモード・ジャパン」を創刊、眞鍋かをりら有名人ブログ出版をプロデュースしてきたITメディア界の仕掛け人・小林弘人が、世界のウェブメディア最先端情報を紹介しつつ、今後メディアビジネスで成功するため必須のノウハウを惜しげもなく公開。
次代メディアの運命を左右する衝撃の書。これを読まずして出版、メディア人は生き残れない。
(本書の表紙より抜粋)

従来のメディア関係者や、これからメディアを立ち上げたいと思っている人に向けて書かれた本。あとがきにもあるように、本書の基本機能は、「あがきたい」という人に対して「励ますこと・注意すること・触発すること」
ブロガーやメディアを構築している人は必見の一冊。
ブログを含めたメディアをつくる際のヒントがたくさん詰まっていて、読んでいるうちに新しいアイディアが湧いてくる。

【目次】
1.あなたの知っている「出版」は21世紀の「出版」を指さない
2.「注目」資本主義は企業広報を変えた
3.ストーリーの提供で価値を創出する
4.デジタル化で消えてゆくのは雑誌・書籍・新聞のどれ?
5.雑誌の本質とは何か?
6.無人メディアの台頭と新しい編集の役割
7.既存メディアの進化を奪う
8.名もなき個人がメディアの成功者になるには?(その1)―マジックミドルがカギを握る
9.名もなき個人がメディアの成功者になるには?(その2)―人はコンセプトにお金を投じる
10.メディアが変わり、情報の届け方も変わった
11.個人ブログはメディアか?
12.ブログ時代の新しいメディア・ビジネス
13.地域コンテンツというキラータイトル
14.ネットでブランド・メディアを確立するには?
15.立ち上げたら稼げるという幻想は捨てなさい
16.情報のリサイクルや整理整頓による新種メディア台頭
17.ニッチメディアがプロフェッショナル出版の主流になる
18.ウェブメディアはターゲットキャストである
19.ウェブメディア全盛時代の新セオリー
20.スォーム時代のメディア・ルネッサンス
21.ブティック・パブリッシャーとマスメディアその1
  出版社の新しいカタチ
22.ブティック・パブリッシャーとマスメディアその2
  小さく生んで大きく育てる
23.ブティック・パブリッシャーとマスメディアその3
  ビデオキャストの可能性
24.ブティック・パブリッシャーの換金化
25.米国出版社のアプローチにみるウェブメディアその1
  トレンドの波は3年周期に
26.米国出版社のアプローチにみるウェブメディアその2
  取り組みのバリエーション
27.「誰でもメディア」時代のジャーナリズム
28.「誰でもメディア」時代を生き残るには?

要点

2.あなたの知っている「出版」は21世紀の「出版」を指さない
  • カギは「ストーリーの共有と創出」
    • これからの企業におけるメディア戦略では、企業が一方的に主張したいことが「主」ではなく、提供するストーリーの「従」となります。
4.デジタル化で消えてゆくのは雑誌・書籍・新聞のどれ?
    • 雑誌は、超短時間でプレビューできる要約された情報が集積、あるいは特定目的のためのTIPSや知識が提供されていたり、特定の目的もなく時間を潰すための消費的情報が置かれ、それを読むこと自体がエンタテインメントであったり、読者=ユーザーが参加し、情報を共有し合うための場であったりします。
    • 文脈を理解するためには冗長さが必要とされるのではないでしょうか。
    • 書籍は、文脈を編み、それゆえ本書のように冗長で「あらねばなりません」。
    • 自分という人間の人格形成において、知識や感動体験の山河を形成する綿々と連なる「経験」の頂があるとして、普通の人が自分のそばに置いておきたいと欲するものは、その一連の文脈、つまり、その山河の中のひとつひとつの頂をリアルな物体として所有したいからではないかと考えます。
5.雑誌の本質とは何か?
    • 「誰でもメディア」とは、紙の雑誌が進化したメディア(誰でもメディアを立ち上げられる)
    • 「誰でもメディア」のチャンスとは、紙の出版社がやらなかったことの中に埋もれていることが多い
    • 「誰でもメディア」が示唆すべき教訓のひとつは、「他人(特に出版社)の進化を奪え」
    • ネット上のサービスは、先行者有利といわれますが、検索エンジンのグーグルも、急速に成長しつつあるSNSfacebookもそれぞれの分野では後発です
    • ナンバーワンが抱えている問題点を洗い出し、その解決策とプロフェッショナルにしかできないコンテンツや見せ方を呈示すればいいのです。
6.メディアの台頭と新しい編集の役割
  • 無人版誰でもメディアの急先鋒
    • Should do This(これをやりなさい)というサービス
    • 企業からすればマーケティング・リサーチの宝庫といえ、無視しがたいユーザーのインサイト(内的なニーズ)を探ることができるかもしれません。
7.既存メディアの進化を奪う
  • スクリーニング能力が編集力に
    • (玉石混交のメディアを)スクリーニングすることが、人力、つまり編集の力となるかもしれません。しかし、それをスクリーニングするべきメタな視座というものを担保するのは、まず資質ありき、そして、資質がないなら、ブランド力や、既存出版社なりのステータスとなりますが、ここもオールドメディア企業が惰眠を貪っている今こそノーブランドの才人が頭角を現すチャンスといえましょう。
9.名もなき個人がメディアの成功者になるには?その2
  • 人はコンセプトにお金を投じる
    • 成功するプラットフォームはライフスタイルの変換点と合致したり、ユーザーの潜在的欲望を適えるべく、ある時点から勢いを増しますが、技術者や企業からの押しつけのほうが、ユーザーのニーズより勝ってしまったものは、当然ながらすぐに潰えます。
    • 基本的には、新しい技術を用いているだけで、優位に立つことが可能です。
    • 新しいメディア人は、周囲からは軽薄と思われるほど腰が軽く、同時にそのメディアが普及すると信じて継続する粘り強さも持ち合わせるパラノイア的資質が必要なのかもしれません。
    • 送り手がそのプラットフォームの一番のユーザーであることでしょう。
    • 新しいプラットフォームがつくるスフィア(生態圏)では、そこに棲む人たちの関心や行動パターンなどを、皮膚感覚で理解する必要があります。それがその他大勢よりも優位に立てる条件であり、ライティングや動画制作のプロであるか否かは二の次
    • ブログをつくることでもっとも大切なことは、ほかの人じゃなくて、あなた自身がそれを読むことに興味があるのかだ。
10.メディアが変わり、情報の届け方も変わった
  • クリエイティブの原点は共感の創出
    • ブログでデタラメを言ったり、嘘をついたら、そいつはとんでもないヘマをしでかしている。
    • (コンテンツの設計思想に掲げるべきテーマは、)「個の声」による「共感」が第一義にあると考えますが、実はクリエイティブの原点も、この共感の創出にあるのではないでしょうか。
    • 旧来メディア人はこの「個の声」を消すことを訓練されてきた
    • 「誰でもメディア」時代は、その逆をいき、共感を引き出すことがパワーをもちます。
    • 媒体としてのブランドを構築するにおいて重要なのは、個人名ではなく、個性
11.個人ブログはメディアか?
    • 「日刊あなた」成功の可否は、「あなた」個人がメディアとして他社に影響を与えて、価値を創発できるかどうかがカギを握ります。
    • あなたがもっとも得意な分野で勝負をかけることが最良の方法であることは間違いありません。
12.ブログ時代の新しいメディア・ビジネス
  • 未来を見通す法則(米国の未来学者・ポール・サッフォ氏による)
    • 見通せないときがあることを知れ
    • 突然の成功は、20年以上の失敗の上にある
    • 未来を見通すには、その倍、過去を注視せよ
    • 前兆を見逃すな
    • 見通すときは中立であれ
    • 物語れ、あるいは、図にするがよい
    • 自分の間違いを立証せよ
  • 他人の進化を奪取するためには、進化なき場所かつ、大資本が進出を躊躇する場所が最適
  • 後発でも、徹底して先人の良い面だけを反復し、さらに改良して選択と集中を行うこと。それにより、逆転のチャンスも訪れる
  • インフラや人々の感情、ライフスタイル、新技術を取り巻く需要や供給具合など、さまざまな要素が絡み合って、あるサービスはブレイクスルーを果たすものですが、自分ならこうやれるのにと思える他人の失敗は、あなたの勝機かもしれません。
  • 信じていないことには始まらない
    • 自分自身がそれを信じていないことには、まずメディアは始まらない
    • いざ始めたら、何にすがってでも継続させ、生き残ること
    • メディアというものは育つまではとにかく手間と時間がかかるもの
14.ネットでブランド・メディアを確立するには?
  • メディアにおける実存主義
    • 「誰でもメディア」は情報のフローこそがその総てであり、"発信すること=存在する"ということになります。
    • 逆に、発信をやめた途端に、メディアとしての痕跡をデータ以外ほとんど残しません。
  • 「ネット脳死状態」の既存メディアに宝の山が
    • これから「誰でもメディア」を立ち上げようとしている人にとっての福音は、喧嘩の場所を変えることで、既存の老舗ブランドを出し抜き、先にブランドになってしまうといった可能性が存在するということ
    • 将来におけるブランド化は、過去に既存メディアがそのブランドを確立してきた要因を分析し、それがまだネット上で行われていないのなら、明日からでも焼き直すだけでいいということ
    • 進化する際には、自社のコアコンピタンスがそのDNAになる
  • メディア人は「万年素人」であるべき
    • 新しいメディアは、「これまでとは違う体験」を通して、これまでに得ることのできた価値と同等か、それ以上の何かを提供することでキャズムを超えてきました。
キャズム
一つの事例や商品がブレイクする際に、越えなければならない溝。マーケティング的には、新技術などを購入するとき、アーリーアダプターからアーリーマジョリティに遷移する間に、深い溝(キャズム)があるとされる。
    • ユーザー視点を獲得することで、プロが陥りがちな視野狭窄を乗り越える必要があり、そのためには、メディア人は「万年素人」であることが重要
17.ニッチメディアがプロフェッショナル出版の主流になる
  • 仁義なきメディア・ウォーズを勝ち抜くために
    • ユーザーのインサイト(内在する関心事)を汲み取り、市場を創出することが肝心
    • インターネット上では、情報が商材
    • メディア企業の可能性は、「自らが編んだ情報を伝えたい」という編集者の欲求を満たすためのみに存在するのではなく、そこから先の「情報によって、つながった人たち」の欲求を満たすために、何をすべきかを考え、立体的にサービスを提供できるよう価値転換をはかるところにカギがあります。
18.ウェブメディアはターゲットキャストである
  • 紙の編集者が、そのままウェブメディアの編集者に適任ではない理由
    • 「誰でもメディア」時代は、多くのアウトプットは、「発行」か「引用」、もしくはその両方、あるいは「エコー」といったコピーだけで構成されるものになるでしょう。
    • (ウェブの編集者は、)1.ウェブ上での人の流れや動きを直感し、情報を整理して提示する編集者としてのスキルを有する、2.システムについての理解をもち、なおかつUIやデザインについて明解なビジョンと理解をもつ、3.換金化のためのビジネススキーム構築までを立案できる職能者である、というスキルセットが、体系的に訓練されるか、もしくは各自独学でジャンルを越境していく必要がある
19.ウェブメディア全盛時代の新セオリー
  • 「スォームこそ、王」の時代
    • 複雑系における鳥やカエルなどが集団で行動する際の法則=「スォーム・セオリー」
    • なによりも大切なことは、そのコミュニティの「温度」を感じ、感覚的に「刺さるコンテンツ」をセンスし、人の流れを理解することが肝要
    • 自らがそのメディアのいちばんの受け手であるということは、何よりも重要
    • 受け手として何を欲しているのかを理解し、そのコミュニティ内でのコミュニケーションを読解できれば、メディアにおける「スォーム・セオリー」を見出せるかもしれません。
21.ブティック・パブリッシャーとマスメディア
  • 出版社の新しいカタチ
    • わたしが出版を通じて学んだ「編集力」は、入稿までのスキルのみならず、サービスや商品、ブランドのプロデュース力でもあり、未開の分野を開拓する能力や人を動かす力でもあり、交渉、仕切りや進行、予算管理、資金集め、パッケージング、ひいては不可能だと言われていることを可能にする、ビジネススクールでは学べない特殊な才覚を発揮できる職能だと信じています。
24.ブティック・パブリッシャーの換金化
  • 雑誌の本質は「コミュニティを生み出す力」
    • CGMには編集という観点が欠けていますから、いろいろな意見を掻き分け、自ら有益な情報を見つけ出すといった手間がかかります。そこをプロの編者やライターがユーザーのエージェント(代理人)として、コンテンツをウェブ向けに提供すれば、それなりに充実したサイトとなるでしょう。
  • 必要な情報はウェブメディアの母
    • 幅広いネットワークを活用すれば、そのメディアに訪れたユーザーに適切な専門店を紹介し、もしそこでユーザーが商品を購入した場合、マージンが落ちる仕組みなど考えられるでしょう。
    • コミュニティを保有しているなら、マーケティングやリサーチ、またリアルなイベントを開催し、そこで収益化をはかることも考えられます。
    • インターネットは情報が商材なのです。どんなビジネスをしているのかは関係なく、換金化手段の違いであり、人々の関心を集めるのはあくまで情報なのです。
    • 必要な情報は、ウェブメディアの母
    • その「必要」がわからないうちは、ユーザーの気持ちや行動がわからないことと同義
28.「誰でもメディア」時代を生き残るには?
    • 仮にわたしが読みたいと思うものがあり、それを誰も作っていないのなら、自分がつくる
    • 次代を狙うメディア人にはビジネスばかりではなく、人に情報を送り出すという意義に加えて、なにが後世に残せるのかという"設計思想"も期待したい
  • 「メディア」はかつての「メディア」の形をしていない
    • 人間にとっての時間は有限ですから、閲覧できるコンテンツ数は限られます。そんななか、「なにを知るべきか、またどのような意味があるのか」といった文脈を編むことが、より重要になってくるかもしれません。
    • 文脈を編むためには人間の視点が欠かせません。そのような編集の価値がいまより高まるだろうと思われます。なぜなら、相対的に質が低いものが蔓延するからです。
  • 新しいメディア人よ、出よ!
    • 技術取得への時間配分は減り、才能や経験がより重視されます。だから早いうちから経験値を積み、才能とノウハウを磨くことに注力すべきです。
    • もし、自身の可能性を信じていて、人に情報を送り届けることが生業だと感じるのなら、それは今日からでもメディアを組成すればいいでしょう。ただし、得意分野を絞ること。そして、あとはだれに何と言われても信じて続けること。「口だけ番長」は放置して、自身の腕のみだけで荒波に舳先を向けるのです。そして、社会的な意義を考え、どのように伝えるべきかを常に考えること。そうすれば、いつか、きっと道が開けるはずです。


新世紀メディア論-新聞・雑誌が死ぬ前に

新世紀メディア論-新聞・雑誌が死ぬ前に

参考

著者本人による日経ビジネスオンラインのコラム、誰でもメディア宣言:日経ビジネスオンラインが本書の元になっている。
本の前半はこの記事と全く同じな気が。こちらも読んでおくとより理解が深まるかも。



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