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久保清隆のブログ

ライフハック、健康、旅行など、役立つ情報を書きます。

圧倒的に生産性の高い人の特徴、仕事の進め方、問題解決の方法

仕事術 書評
「一人の科学者の一生の研究時間なんてごく限られている。
研究テーマなんてごまんとある。
ちょっと面白いなという程度でテーマを選んでいたら、
本当に大切なことをやるひまがないうちに一生が終わってしまうんですよ。」
利根川 進
「フェルミは数学にも長けていた。必要とあれば複雑な数学を駆使することもできたが、
まずはその必要があるかどうか確かめようとした。
最小限の努力と数学的道具で結果へたどり着く達人だった。」
ハンス・ベーテ
「同じテーマでも、仮説の立て方が周到かつ大胆で、実験のアプローチが巧妙である場合と、
仮説の立て方がずさんでアプローチも月並みな場合とでは、雲泥の違いが生ずる。
天才的といわれる人々の仕事の進め方は、仮説の立て方とアプローチの仕方の二点が
優れて個性的で、鋭いひらめき、直観に大いに依存している。」
箱守仙一郎
「成果をあげる者は仕事からスタートしない。計画からもスタートしない。
何に時間がとられているかを明らかにすることからスタートする。
次に、時間を管理すべく、自分の時間を奪おうとする非生産的な要求を退ける。
そして最後に、その結果得られた時間を大きくまとめる。成果をあげる者は、
時間が制約要因であることを知っている。あらゆるプロセスにおいて、
成果の限界を規定するものは、もっとも欠乏した資源である。それが時間である。」
P・F・ドラッカー

仕事の生産性を高めるにはどうしたらよいか、ということを最近考えていたところ、イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」プロフェッショナルの条件 はじめて読むドラッカー (自己実現編)にそのヒントが書かれていた。この2冊を読み、圧倒的に生産性の高い人の特徴、仕事の進め方、問題解決の方法についてまとめた。実際にこの方法を試したところ、アウトプットを維持したまま月間で2割くらいの業務時間を減らすことができた。



圧倒的に生産性の高い人の特徴

  • 圧倒的に生産性の高い人はひとつのことをやるスピードが10倍、20倍と速いわけではない。
  • 彼らは、無駄なことに時間を使わない。解決すべき課題(イシュー)に絞ってブレることなく取り組んでいる
    • イシューとは、次の2つの条件をみたすものである。
      • ①2つ以上の集団の間で決着のついていない問題
      • ②根本に関わる問題
  • 生産性の高い人はイシューを見極める能力が高い
    • 「問題を解く」より「問題を見極める
    • 「解の質を上げる」より「イシューの質をあげる
    • 「1つひとつを速くやる」より「やることを削る
    • 「数字の大きさにこだわる」より「答えが出せるかにこだわる
  • 生産性とは、どれだけのインプット(投下した労力と時間)で、どれだけのアウトプット(成果)を生み出せたかである。
    • 生産性=アウトプット / インプット
  • アウトプットが多い(価値のある)仕事とは下記のような仕事である。
    • イシューの質(自分のおかれた局面でこの問題に答えを出す必要性の高さ)が高い。
    • 解の質(そのイシューに対してどこまで明確に答えを出せているかの度合い)が高い。

圧倒的に生産性が高い人の仕事の進め方

  • 仕事に取り組むとき、まず目的は何かを問う。何が目的か、何を実現しようとしているか、なぜそれを行うか、何のために給与を払うか、この仕事にはどのような価値を付加すべきかを考える。
    • 手っ取り早く、最も効果的に生産性を高める方法は、目的を問い直し、仕事を定義し直すことである。特に、行う必要のない仕事をやめることである。
  • 目的に集中する。
    • 目的に集中するとは、つまりイシューの質の高い仕事に集中するということ。
    • 仕事を「イシューの質」、「解の質」の2軸で4つの象限にわけたとき、まずは「イシューの質」をあげるよう努力し、その後に「解の質」をあげるように努力する。
      • 徹底してビジネス・研究活動の対象を意味のあること、目的を果たす上で影響度の高いこと、つまりはイシューの質が高い問題に絞る。イシューの質が低いものには取り組まない。
      • 解の質は後から高める。先にイシューの質を上げないと、多くの仕事を低い質のアウトプットで食い散らかすことになり、仕事が荒れ、高い質の仕事を生むことができなくなる可能性が高いからである。
  • 取り組むことに決めた仕事を、成果の種類で分類する。その仕事が、質を成果とするのか、質と量を成果とするのか、一定の質を前提に量を成果とするのか、で分類する。
  • 仕事の種類に応じて、成果を高める施策を考える
    • 質を高める必要がある場合、何が役に立つのかを考える。
    • 量を高める必要がある場合、仕事の質の水準を定め、作業を分解し、分析し、組み立て直す。

圧倒的に生産性が高い人の問題解決の方法

圧倒的に生産性が高い人は、下記の4ステップで仕事を進める。

  • イシューを見極める
    • いきなり問題を解き始めようとしないで、今本当に答えを出すべき問題(イシュー)を見極めるところから始める。
    • 何に答えを出す必要があるのかという議論からはじめ、そのためには何を明らかにする必要があるのかを検討する。
    • 「やっているうちに見えてくる」と成り行き任せが横行しているが、これこそが無駄が多く生産性の低いアプローチ。
    • 「これは何に答えを出すためのものなのか」というイシューを明確にしてから問題に取り組まなければ後から必ず混乱が発生し、目的意識がブレて多くのムダが発生する。
    • イシューを見極めるには下記に注意する。
      • 実際にインパクトがあるか
      • 説得力あるかたちで検証できるか
      • 想定する受け手にそれを伝えられるか
  • 仮説を立てる
    • イシューを解けるところまで小さく砕き、それに基づいてストーリーの流れを整理する。
    • ストーリーを検証するために必要なアウトプットのイメージを描き、分析を設計する。
  • 検証する
    • ストーリーの骨格を踏まえつつ、段取りよく検証する。
  • 結果をまとめる
    • 論拠と構造を磨きつつ、報告書や論文をまとめる。
  • 生産性が高い人は、上記のサイクルを早く何度も回している。以下に、4つのステップについての詳細。
①イシューを見極める
  • イシューを見極める際には、何人かの頼りになる相談相手に確認する
    • 知恵袋的な人をもてるかどうかが、突出した人とそうでない人の顕著な差を生む
  • スタンスをとる(仮説を立てる)
    • 「やってみないとわからないよね」といったことは決して言わない。強引にでも具体的な仮説を立てることが肝心。
    • 具体的な仮説に落とし込まないと答えを出し得るレベルのイシューにすることができない。
      • ×ソーシャルゲームの市場規模はどうなっているか?
      • ◯ソーシャルゲームの市場規模は縮小に入りつつあるのではないか?
    • 仮説を立てないと、自分がどのレベルのことを議論し、答えを出そうとしているのかが明確にならない。
    • 仮説がないまま分析をはじめると、出てきた結果が十分なのかそうでないのかの解釈ができず、労力ばかりがかかる。答を出すべきイシューを仮説を含めて明確にすることで、無駄な作業が大きく減る。
      • ×「新しい会計基準についてちょっと調べておいて」と依頼
      • △新しい会計基準下では、我社の利益が大きく下がる可能性があるのではないか?
      • ◯新しい会計基準下では、我社の利益が年間100億円規模で下がるのではないか?
  • 仮説を言葉にする
    • 「これがイシューかな?」と思ったら、すぐにそれを言葉にする。そうすることで、イシューが明確になる。また、チームの中に誤解が生まれず、大きなズレやムダを防ぐ。
    • 言葉にするときに詰まる部分こそイシューとしても詰まっていない部分であり、仮説を持たずに作業を進めようとしている部分である。
    • 言葉で表現するときは下記に注意する。
      • 主語と動詞を入れる。そうすることであいまいさが消え、仮説の精度が高まる。
      • よいイシューの表現は、whyではなくwhere, what, howのいずれかの形をとることが多い。whyという表現には仮説がなく、何について白黒をはっきりさせようとしているのかが明確になっていない。
      • 比較表現を入れる。「Aではなくて、むしろB」という表現にしたほうが、何と何を対比し、何に答えを出そうとしているのかが明確になる。
  • 良いイシューの3条件
    • 本質的な選択肢である。それに答えが出るとそこから先の検討方向性に大きく影響を与える。イシューらしいものが見えるたびに、本当に今それに答えを出さなくてはならないのか、立ち返って考える。そうすることでムダな作業を減らすことができる。
    • 深い仮説がある。ここまでスタンスをとるのか、というところまで一気に踏み込んでいる。深い仮説を持つヒントは下記。
      • 常識を否定する。一般的に信じられていることを並べて、そのなかで否定できたり異なる視点で説明できるものがないかを考える。
      • 新しい構造で説明する。構造的な理解には下記の4パターンがある。
        • 共通性の発見。2つ以上のものに何らかの共通なことが見えると、人は何かを理解したと感じる。
        • 関係性の発見。完全な全体像がわからなくとも、複数の現象間に関係があることがわかれば人は何か理解したと感じる。
        • グルーピングの発見。市場のセグメンテーションなど。検討対象を何らかのグループに分ける方法を発見することで、これまで一つに見えていたもの、あるいは無数に見えていたものが判断できる数の塊として見ることができるようになり、洞察が深まる。市場のセグメンテーションなどが良い例。
        • ルールの発見。2つ以上のものに何らかの普遍的な仕組み、数量的な関係があることがわかると、人は理解したと感じる。物理法則の発見などはほとんどこれ。
    • 答えを出せる。重要であっても答えを出せない問題は多くある。答えを出せる問題に取り組むことが重要。答えを出せる範囲で最もインパクトのある問いこそが意味のあるイシューとなる。
      • 手を付けないほうがよい問題が大量にある、というのは重大な事実だ。答えが出せる見込みが殆ど無い問題があることを事実として認識し、そこに時間を割かないことが重要だ。
  • イシューの見極めにおける理想
    • 誰もが「答えを出すべきだ」と感じていても「手がつけようがない」と思っている問題に対し、「自分の手法ならば答えを出せる」と感じる「死角的なイシュー」を発見すること。
    • 自分だけが持つ視点で答えを出せる可能性がないか、そういう気持ちを常に持っておくべき。
  • イシューを見つける5つのアプローチ
    • 1. 変数を削る
      • いくつかの要素を固定して、考えるべき変数を削り、見極めのポイントを整理する
      • あまりにも要素が多く、すべての相関を取るようなアプローチが難しい場合に有効
    • 2. 視覚化する
      • 問題の構造を視覚化・図示化し、答えを出すべきポイントを整理する
      • 目で形を見ることで、急に本質的なポイントが顕在化することがある
      • 空間的な広がり、順番、主要な属性の数値などをグラフ化するとよい
    • 3. 最終形からだどる(最後に何が欲しいのか、から考える)
      • すべての課題が解決した時を想定し、現在見えている姿からギャップを整理する
      • この方法によって、イシューを構造化できる
    • 4. So what? / why so?を繰り返す
      • 「so what?=だから何?」あるいは「why so?=なぜそうなの?」という問いかけを繰り返し、仮説を深める
    • 5. 極端な事例を考える
      • 極端な事例をいくつか考えることでカギとなるイシューを探る
      • いくつか重要な変数を極端な値に振ってみると、どの要素の動きがカギになるのかが見えてくることが多い。
②仮説をたてる

イシューを特定したら、以下のステップで解を出す。

  • 1. イシューの分解
    • MECE(モレなくダブりなく)に分解する
    • フレームワークなどを活用する
  • 2. ストーリーライン(イシュー全体を検証するための流れ)の組み立て
    • 分解したイシューに基づいてストーリーラインを組み立てる。人に何かを理解してもらおうとすれば、必ずストーリーが必要となる。
    • 典型的なストーリーラインは下記。
      • 必要な問題意識・前提となる知識の共有
      • カギとなるイシュー、サブイシューの明確化
      • それぞれのサブイシューについての検討結果
      • それらを総合した意味合いの整理
    • ストーリーラインは、検討が進みサブイシューに答えが出たり気づき、洞察が得られるたびに、書き換えて磨いていく。
    • ストーリーラインには2つの型がある。
      • 1. whyの並び立て。
      • 2. 「空・雨・傘」。空を見て、雨が降りそうだと思ったら、傘を持っていく。つまり、空とは、課題の確認。雨とは、仮説の構築。傘とは、結論。
③検証する
  • 分析・検証の設計、計画
    • 分析とは、比較することである。
    • 重要なものから分析・検証する。つまり、ストーリーラインの中で絶対に崩れてはいけない部分、あるいは崩れた瞬間にストーリーの組み換えが必要となる部分から分析・検証を進める。
    • どのような軸でどのような値をどのように比較するかを設計する。下記の流れで行う。
    • 1. 軸を整理する。優れた分析は、比較の軸が明確になっている。分析は、比較の軸がカギになる。
      • 定性分析の場合、意味合いだしに向けて情報の整理とタイプ分けを行うことが中心となる。
      • 定量分析の場合、3つのパターンがある。
        • 共通点。同じ量・長さ・重さ・強さなど、何らかの共通軸で2つ以上の値を比較する。
        • 構成。全体と部分を比較する。何を全体としてどの部分を見るかを考える。
        • 変化。同じ物を時間軸にそって比較する。
      • 軸は、原因側と結果側の掛け合わせで考える。例えば原因側の軸はラーメンを食べるか、結果側の軸は体脂肪率。このように原因と結果で軸を定める。
    • 2. イメージの具体化
      • 分析軸に沿って数字を入れる。または意味合いを考える。
      • 意味合いとは、違いがあるかどうか。つまり、差がある、変化がある、パターンがあるか。
④伝えるものをまとめる
  • まとめに入る前に、どのような状態になったらこのプロジェクトは終わるのかという具体的なイメージを描く
  • 伝えたときに、受け手が語り手と同じように問題意識を持ち、同じように納得し、同じように興奮してくれているのが理想。
    • 意味のある問題を扱っていることを理解してもらう
    • 最終的なメッセージを理解してもらう
    • メッセージに納得して行動に移してもらう
  • 受け手は下記のような人たちを想定して伝える。
    • 相手は無知であるという前提でまとめる
    • 相手は高度な知性を持つという前提でまとめる
  • 伝えるときは複雑さ、あいまいさをすべて排除する。無駄をそぎ落とし、流れも構造も明確にする。本質的、シンプルという2つの視点で磨きこみを行う。下記の3つのプロセスで行う。
    • 1. 論理構造を確認する
      • スッキリとした基本構造で整理できているか
      • 前提が崩れていないか
    • 2. 流れを磨く
      • 流れが悪いところはないか
      • 締りの悪いところはないか
      • 補強が足りないところはないか
    • 3. エレベータテストに備える。エレベータテストとは、仮にCEOとエレベータに乗り合わせたとして、エレベータを降りるまでの時間で自分のプロジェクトを簡潔に説明できるか、というもの。
      • 結論を端的に説明できるか
      • 特定の部分について速やかに説明できるか

まとめ

  • ◎圧倒的に生産性が高い人は、ムダなことをせず、ゴールまでのストーリーを考えて、重要な、解決すべき問題に集中して取り組んでいる。
  • ○取り組んでいる内容については、高い質のアウトプットを出している。
  • ○取り組んでいる内容を簡潔に説明できる。

参考書籍

イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」

イシューからはじめよ―知的生産の「シンプルな本質」

プロフェッショナルの条件―いかに成果をあげ、成長するか (はじめて読むドラッカー (自己実現編))

プロフェッショナルの条件―いかに成果をあげ、成長するか (はじめて読むドラッカー (自己実現編))


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