部屋はその人の心の状態を表す。
部屋が散らかっていると、心も荒んでいる場合が多い。
心を直接磨いてきれいにすることはできないので、部屋をきれいにすることで、心をきれいに保つようにする。
部屋をきれいな状態に保つには定期的に掃除をすることが必要。
でも、わかっていてもなかなか掃除をしないことが多い。
そこで、どうやったら掃除をするようになり、部屋をきれいにできるのかを考えた。
2つの掃除方法
掃除には、習慣としてする掃除と気づいた時にする掃除の2つがある。
この2つを、掃除する場所に応じてうまく組み合わせて、効率よく掃除をする。
習慣としてする掃除
習慣としてする掃除は、汚れに気づきにくい場所をすると良い。
なぜなら、汚れに気づきにくい場所は習慣にしておかないと放置されて、汚い状態がずっと続くことになってしまうからだ。
私の場合は具体的には、掃除を朝起きてすぐに行い、掃除する場所は、玄関、床、ソファやベッドの下、棚などにしている。これらの場所は埃などがたまっていても気づきにくいので習慣化してやる。
- どうやれば習慣化するか
- 習慣化のコツは、行動する時間、行動内容を決めておくこと。行動に至るまでの障害(精神的障害と物理的障害)を取り除くこと。定着するまでは頻度を高めること。
- 行動に至るまでの精神的障害を取り除くために、10秒でもいいからやる、と決める。実際、10秒くらいならやる気になるし、いったん始めてしまえば10秒で終わらせることは少なく、ちゃんとやりたい気持ちになる。また、仮に実際に10秒だけしかやらなかったとしても、やらないよりははるかにましである。そういう場合は、日によって掃除する場所を変えるようにするとよい。そうすれば、少なくとも全体の中で特に汚れている部分はなくなる。
- 物理的障害を取り除くためには、掃除道具を置く場所が重要。起きたらすぐに取れる場所、私の場合はベッドの足元のところにクイックルワイパーを置いている。これで、朝起きたらすぐにクイックルワイパーを手にし、部屋の掃除を始めることができる。
- 毎日やった方が、週一とかでやるよりも習慣化しやすい。
- 習慣化のコツは、行動する時間、行動内容を決めておくこと。行動に至るまでの障害(精神的障害と物理的障害)を取り除くこと。定着するまでは頻度を高めること。
気づいた時にする掃除
気づいた時にする掃除は、汚れにすぐに気づける場所をする。
- すぐに気づける場所
- 鏡
- 洗面台
- お風呂
- トイレ
- 台所
などが該当する。
ここで、気づいた時に、掃除をする気持ちをより高めるために「割れ窓理論」を応用する。
割れ窓理論とは、簡単に言うと、窓ガラスが割れている場所は、窓ガラスが割れていない場所に比べると、より一層ガラスを割られやすくなる、という理論である。すでに窓ガラスが割れているところは、さらに窓ガラスを割っても心理的に罪悪感を感じにくいという人間心理が働く。
これを掃除に置き換えると、汚い状態の場所はより汚くなりやすくなる。
きれいに保たれている場所は、少しの汚れでも気になってしまい、自然と掃除するようになるので、きれいな状態が保たれることになる。
また、少しの汚れに気づいた時に、すぐに汚れをふき取れる環境をつくっておく必要がある。
そのためには、掃除道具を取りやすい場所に置いておけばよい。
掃除の意義について知る 〜掃除の5つの効用
掃除の効用は意外に多い。
掃除道 (PHP文庫)によれば、掃除をすることは、以下の5つの効用がある。
※この本ではトイレ掃除の効用と書かれているが、掃除と置き換えてもさほど問題はないと思う。
謙虚な人になれる
どんなに才能があっても、傲慢な人は人を幸せにすることはできない。謙虚になるための道は掃除をすること。掃除は必ず、下を向いてしなければできない。つまり、掃除をする形そのものが謙虚な姿と言える。掃除を続けると例外なく謙虚になれる。
掃除をして傲慢になったという話は聞いたことがない。
気付く人になれる
世の中で成果をあげる人とそうでない人の差は、無駄があるか、ないか。無駄をなくすためには、気付く人になることが大切。気付く人になることによって、無駄がなくなる。その気づきをもっと引き出してくれるのが掃除。
感動の心を育む
感動こそ人生。できれば人を感動させるような生き方をしたい。そのためには自分自身が感動しやすい人間になることが第一。人が人に感動するのは、その人が手と足と身体を使い、さらに身を低くして一所懸命取り組んでいる姿に感動する。人の嫌がる掃除は最良の実践。
感謝の心が芽生える
人は幸せだから感謝するのではない。感動するから幸せになれる。その点、掃除をしていると、小さいことにも感謝できる感受性豊かな人間になれる。
心を磨く
心を取り出して磨くわけにはいかないので、目の前に見えるものを磨く。特に、人の嫌がるトイレをきれいにすると、心も美しくなる。人は、いつも見ているものに心も似てくる。