他人の支援を引き出すのは、プライベートでも仕事でも、自分のやりたいことを実現させるなど、広い意味での成功に欠かせない。
誰であっても、一人では限界がある。他人の支援を得ることで、多種多様なものが生み出せる。人にうまく協力してもらうことで、生産の可能性を無限に広げることができる。人に任せるということは、最初は時間や労力がかかってしまうが、長期的に見ると、自分の時間を大きく節約できる。
では誰に任せればよいのか?何かを任せるときは、忙しい人に任せるのが一番よい。怠け者は仕事を与えられても、怠け者のままでいることが多い。忙しい人は絶えず休みなく働いているから忙しいのであり、任せるのにはピッタリの人だ。
それでは、どのように任せればいいのか。それについては、仕事を任せるのが上手な人と下手な人についてなぜか、「仕事がうまくいく人」の習慣 (PHP文庫)に書かれていたことが参考になる。
仕事を他人に任せるのが上手な人の11の特徴
- ある職務に誰が適任か、よくわかっている。
- 速やかに仕事を委ね、遂行までの十分な時間を与える。
- 目的・目標をはっきりと説明する。
- 業務遂行に必要な情報をすべて渡す。
- 行動に移る前に、相手に業務内容をきちんと理解させる。
- 締め切りを設定する。
- 企画書の作成を奨励する。
- 定期的に進捗状況を確認する。
- 部下が説明と助言を求めやすい環境を作る。
- 最終的な責任は自分が負うが、功績は職務を遂行した人間に与える。
- 新たな責任を持たせることで、相手の成長を促す。
仕事を他人に任せるのが下手な人の11の特徴
- 独断と偏見で仕事を振り分ける。
- 締め切り直前に仕事を与えて、危機を招く。
- 予想される結果をはっきり伝えられない。
- 説明は最小限で、あとで慌てて指示を出す。
- 誤解を招くようなやり方で仕事を渡す。
- 何に関しても、大至急やるように求める。
- 業務への効果的な取り組みは、相手に開発して欲しいと思っている。
- 見直し、確認の手順やスケジュールを正式に決めていない。
- 職務遂行のやり方に余計な口を出す。
- 成果が上がらないときは他人を責めるが、上がったときは自分の功績にする。
- 業務を完全には任せきれずに、しがみついたままで、進行を妨げる。
人に仕事を任せるのが上手くなる方法
人に仕事を任せるのが上手な人と下手な人の違いの本質は、「本当に重要な仕事以外は、完全に人に任せられるかどうか」。これが高い生産性をあげられる人と、そうでない人の決定的な差になると思う。
本当に有能な経営者やビジネスマンが実践する効果性の高い委任は、7つの習慣の中でも取り上げられており、「完全なデレゲーション(委任)」と呼ばれている。一人ひとりの判断力や、創意工夫の精神を引き出さないとそこからさらに質の高いサービスを提供することは難しい。こういった質の高い仕事を可能にしてくれるのが、「完全なデレゲーション」という原則。
下記のようなステップを踏めば、うまく人に仕事を任せられるようになると思う。
- まずは「自分じゃなきゃ出来ない」と思う仕事をリストアップ。
- その内、一つで良いので他の人に委任できないかを考えてみる。
- コツは、「自分でなければできない仕事は存在しない」という前提で、自分が行なっている活動を見直すこと。
- すべてを一人に任せる必要はない。仕事のプロセスを細かくしていくことで、任せられる仕事が見つけ易くなる。
- 仕事の目的、目標(求める結果)を相手に伝えて、達成するためのプロセスは自由に任せる。
- 達成するために足りないものがあれば、それを提供する。
- 仕事の結果に責任を持たせる。そうすることで、任せられた人は、より結果を出すことに焦点を当てて働くようになる。
参考

- 作者: ケリー・グリーソン,楡井浩一
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2003/04/02
- メディア: 文庫
- 購入: 5人 クリック: 208回
- この商品を含むブログ (37件) を見る

- 作者: スティーブン・R.コヴィー,Stephen R. Covey,ジェームススキナー,川西茂
- 出版社/メーカー: キングベアー出版
- 発売日: 1996/12
- メディア: 単行本
- 購入: 148人 クリック: 4,806回
- この商品を含むブログ (784件) を見る
────────────────────────





◆◆このブログのサイトマップへ◆◆