- あたためてもよくならないコリ
- もんでも治らないコリ
なぜ治らないコリがあるのか?
「世界一受けたい授業」で取り上げられていたのでまとめた。
キーワードは、トリガーポイント
コリの原因
まずはコリの原因を知る。以下のようなものが代表例。
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- 日常的な同じ動作の繰り返し(仕事による反復動作、単純作業など)
- 同じ姿勢の長時間維持(デスクワークなど)
- 明らかに原因のある損傷(交通事故による外傷、ムチウチ、スポーツによる肉離れなど)
- 内臓疾患
- 精神的ストレス
などにより、筋肉にストレスがかかるとトリガーポイントと呼ばれる「コリ」が筋肉に発生。
トリガーポイントによる痛みは、痛いところをもみほぐしても意味がない。
トリガーポイント自体を刺激することで、痛みが緩和される。
※ストレスは交感神経という血の巡りを調整する神経に影響を与え、血の巡りが悪くなる。 それによって痛み、コリを生じる。
トリガーポイントについて
トリガーポイントとは、痛みや苦痛の元となる部分のこと。
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- このトリガーポイントによる痛みが交感神経を緊張させる
- 血管が収縮し血行不良になる
- 痛みが増強する
という悪循環を引き起す。
この悪循環に入った筋肉は、
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- 酸素不足、栄養不足で固く短くなり柔軟性が無くなる
- 柔軟性の低下により骨格に歪みが生じる
- 骨格の歪みが筋肉にストレスを生み、新たなトリガーポイントが発生する
例えば、
通常首の骨は沿っていてしなるようになっている。
それが筋肉が固くなることで骨格が変わりまっすぐになる。
すると首の骨のしなりがなくなり、頭の重さが肩や首にもろにかかる。
結果、肩や首の筋肉に負担がかかる。
厄介な事にトリガーポイントは別の場所にも痛みを飛ばす性質がある。
肩や首のコリが原因の頭痛、腕のしびれなどが顕著な例。
そしてまた痛みが飛んだ先でも悪循環が起こり、また関連痛を飛ばし、どんどん症状が広がる。
トリガーポイント自体は痛くない
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- 腕のトリガーポイントに直接注射針を刺す
- トリガーポイントではなく、周辺や指先などほかの場所に痛みや重さを訴えた
- 脳の混乱によって引き起こされた痛みのため、トリガーポイント自体は痛くない
前述したように、
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- トリガーポイントによる痛みは、痛いところをもみほぐしても意味がない。
- トリガーポイント自体を刺激することで、痛みが緩和される。
よってトリガーポイントを探し、そこを刺激することが治療につながる。
対処法
まずトリガーポイントを探す
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- コリがある人の大部分にはトリガーポイントが存在する
- 普段痛みを感じていないところも触るのがポイント
- トリガーポイントの大きさは、パチンコ玉やウズラの卵くらい
- 首、肩の痛みの場合は、肩甲骨に沿った部分をチェック
- 腰の痛みの場合は、背中の真ん中とおしりのふくらみの上をチェック
- 内臓疾患がコリや慢性痛を引き起こしている場合もある
- 押すと別の所に痛みが広がるところがトリガーポイント
自宅でできるトリガーポイント解消法
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- トリガーポイントを中心に筋肉に沿って軽くなでる
- トリガーポイントがある筋肉をストレッチでゆっくり伸ばす
- もんだり押さえたりするときは優しくする
- 強すぎると逆効果になることもある
ペインクリニック(麻酔科)での治療
- 方法
- トリガーポイントに麻酔を打つ「トリガーポイントブロック」が中心
- 注射は保険適用(800円でできる)。最初の5回くらいは週1回の感覚で続けたほうがよい
- トリガーポイントに鍼をさして弱い電気を流してほぐす治療法もある
- トリガーポイントブロックの効果
- 首痛を訴えるAさんのトリガーポイントに麻酔を注射し、首や肩の筋肉の固さと血流量を比較
- 首と肩の筋肉が麻酔を打つ前より柔らかくなり、血流も改善した
- トリガーポイントブロックは痛みを抑えるだけでなく、筋肉をほぐす効果がある
- 注射が交感神経の興奮をとることによって血のめぐりがよくなる
- 首痛を訴えるAさんのトリガーポイントに麻酔を注射し、首や肩の筋肉の固さと血流量を比較
普通の肩コリの対処法
ついでに普通の肩コリの対処法
- 十分な睡眠
- 横になると重力の影響が減り、肩や首への負担がかかりにくい
- 腹式呼吸でリラックスし、筋肉を弛緩させる
- 横になって呼吸すれば自然と腹式呼吸になる
- 寝る前に大きくゆっくり腹式呼吸を行い、リラックスする
- 肩周辺の筋肉を頻繁に動かすようにする
- 仕事中など、同じ姿勢を持続している場合、こまめに肩を動かしたりすることでコリにくくする
- もみほぐす
- コリをもむことで血流をよくし、コリがほぐれる