完成の域に達するのは、これ以上付け加えるものがなくなった時ではなく、これ以上取り去るものがなくなった時である。 “Perfection is achieved, not when there is nothing more to add, but when there is nothing left to take away.” - Antoine de Saint-Exupe
8 Ways Doing Less Can Transform Your Work & Life : zenhabits
の記事が、仕事の効率を高め、生活を充実させるのに役立ちそうだったので、訳して簡単にまとめておく。
「もっとたくさんのことをやるにはどうすればいいか」ということがよく話題になる。確かにそれも重要なことだと思う。
でも今回は「労働量を減らす(レス化)にはどうしたらよいか」ということについての話。この視点は非常に重要。天才戦略家の孫子によれば、戦略とは何をやらないかを決めること。優先順位だけでなく、劣後順位を決めること、とも言える。
この記事の目的は、やることを減らし、アウトプットを減らし、生産を減らすこと(レス化)の提案。
やることを減らすというのは、怠けるということではない。
量よりも質に焦点を当てるということだ。
例えば、あるプログラマは数万行のコードを書くことができ、ソフトウェアを大量生産できる。一方、より生産量の少ないプログラマは、数十行のコードしか書かず、コード量がより少なくなるように編集することさえあるが、そのコードの質は高い。この小さなプログラムはおそらく、多くの人のコンピュータ上で最も有用で、非の打ちどころのないコードである。
何が最も重要で、何が重要でないかを見極め、量ではなく質に焦点を置けば、より少ない労働で、より大きなインパクトを与えることができる。やることを減らすことは勇気のいることだが、重要なことに焦点を当てるようにやり方を変えなければならない。これは難しいことだが、トライする価値のあることである。
レス化の8つの効用
- スケジュールにゆとりが生まれ、ストレスが減り、安らぎが増える。レス化すれば、自由な時間が増え、スケジュールに空白が増え、より人間らしいペースで仕事ができる。
- フォーカスし、フローに入り、一定時間に働く能力が高まる。たくさんのことをしすぎると、いつもタスクをころころと変え、いつも妨げられ、いつも注意がそれる。やることを減らし、邪魔を排除し、シングルタスクに徹する。
- 自分の仕事がよりインパクトを持つようになり、さらに広範囲に広がるようになる。多くのことをしすぎると、あなたの仕事は薄くなり、質が低くなり、低い質の仕事に対する報酬しか与えられない。
- 自分の仕事により誇りを持つことができ、気分がよくなる。実際、自分の名前を置く価値のあるものを創ることは素晴らしいと感じる。
- 人は高い質のものに感謝する。顧客は夢中になる。読者は熱狂する。レビュアーは燃える。上司は昇進する。
- 家族や愛する人のためによりたくさんの時間を持つことができる。やることを減らして生み出した時間をより大切なことへ使うことができる。
- 他の楽しいことへよりたくさんの時間を使うことができる。運動、読書、もちろん家族との時間にも時間を使える。
- 素晴らしいものを創れるように自分を解き放つことができる。創造は忙しい時や邪魔が入ったときには生まれにくい。レス化すれば、なにかすごいものを創造することができる。
レス化のための13のコツ
核は、無駄をなくして重要なことに集中するということ。そのための具体的な方法論。
- 重要ではないコミットメントを徐々に減らす。
- ミーティングを減らす。
- リクエストに対し、できるだけNOと言い、もっと重要な仕事に集中できるようにする。
- 邪魔になるものを排除する、特にインターネットを。
- 一つの仕事に集中する。
- たたき台をまず量産し、それから編集する。
- もう少しだけ、美しく、無駄がなくなるように編集する。
- 誇りを持って信頼を主張できるものにする。
- 表面上は忙しそうにしているが本当は時間つぶしの見せかけの仕事をしていると感じたら、手を止め、先延ばしにし、それを生活から排除する方法を探す。
- 重要な仕事の邪魔になるものは何でもなくす。
- 毎日行う作業量に制限を設ける。
- 邪魔が入ったり注意散漫になったりイライラする前に、最初に最も重要なタスクに焦点を置く。
- 業務時間に制限を設ける。
一夜にして変化が起きることはないだろう。しかし、徐々に確実に変化は起こる。
個人的に感じた注意点
この記事の中には、個人主義的な発想と思わせるような点があるような気もするので、日本での仕事には合わない部分もあるかもしれない。特に、リクエストに対して出来るだけNOというのは組織としての生産性を低くしてしまう恐れがあるので要注意。
周りに迷惑をかけず、会社全体のパフォーマンスが落ちないようにし、それを前提として自分が改善できるところに集中するように注意しなければならない。
しかし、レス化を心がけることは非常に重要なことである。従って、自分としては、周りからの仕事を減らして自分が働きやすい環境を作ろうとするのではなく、周りの人が働きやすい環境を提供するにはどうすればよいか、を優先して考え、それを満たす上での仕事のレス化を図るようにする。
何が重要かを判断する能力が問われるが、レス化を心がけることによって、その能力は自然と高まると思う。
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